絵描きと私
[今日の夕食]
● ビーフシチュー
● NUMAライス
● 焼き鳥缶詰(塩味)
北の国からを見ている。
大学の時から古い名作を鑑賞するのは好きだった。
大学ではいわゆるハウツー本が流行り始めた頃だった。「絶対に受かる面接回答1000」「スタートアップ社長100人に聞いた、絶対に成功する生活習慣」「バカの壁、アホの坂田」一度、ドラゴン桜を読み始めて途中でやめてしまった。何か嫌なものをみたような気がした。おい、何も考えていないお前はバカなんだ、と後ろ指をさされた気がした。
「今日、散歩しました。野に咲く花が綺麗でした」
「○○に行った。ばったり○○さんに会いました*自撮り画像とともに」
「起きた。なう」
当時、名を馳せていた大学教授とか、卵のアイコンままのローマ字と数字だらけの名無し、自撮り画像の30歳くらいの男性(?)が呟いていた。
「誰がこんなの見るんだ?」
2014年くらい、SNSを眺めながら何やら落ち込んだ女性がいた。
当時、日本で一番儲かっているなんてもてはやされた社長が宇宙旅行に行ったという呟きがあった。それを見て、私も頑張ろうと勉強机に向かうCMだ。
「他人の成功なんて、嫌味でしかないだろ」
「○○くん、いつもありがとう。○○君が私の代わりに見せてくれる景色が私の生活を鮮やかにしてくれてます」
その動画は、当時流行っていた若手Youtuberが遠く雪国に行った動画だった。
確か南極だったと思う。
ツアー旅行みたいで、ペンギンが大量で岸壁の上でヨタヨタと歩いていた。
「よくそんな他人に卑屈になれるなぁ」
あれから十数年、誰もSNSには残っていなかった。
どこかにいるかもしれないが、私の生活には現れなかった。
それから時間と体力があるうちには昔の名作映画とか古典本を読むようにした。
昔大人と思っていた人たちがよく話にあげるようなものを、だ。
だから、北の国からをみた。
五郎は井戸を掘っていた。
五郎は風力発電を作っていた。
五郎は水を引いていた。
ある日、家に帰宅すると和室の窓際に木組みがあった。
弟の保育園で授業参観日があった。親子製作で作ったものだろう。
木を斜めに繋げただけの単純なパチンコみたいな玉転がしだった。
青、黄色、赤に木が塗られていた。
ラムネ瓶から取り出したビー玉を流すだけでわくわくした。
小学生の頃、生まれたばかりのハムスターを貰った。
最初は一匹(?)その他二匹飼った記憶がある。
心臓の鼓動だろうか、手で掴むと目覚まし時計みたいに体をぶるぶるふるわせていた。
トイレットペーパーを繋ぎ合わせて、和室一杯にトンネルを縦横無尽に張り巡らせた。
向日葵の種を真ん中に置いたりすると、入口を避けて近くのトイレットペーパーのつなぎ目にすっぽりはまり込んだ。尻尾から引っこ抜いてやると頬いっぱいに種を詰め込んでいた。
「ここは施主制作でお願いしようかと思っています」
設計士さんに描かれた図面の一角には、下足棚(施主製作)とあった。
扉は引き戸?いや開き戸?右から開ける?長さは?
取っ手は付ける?合板?
化粧板を重ねる?座って椅子にもしてしまう?
久々に絵を描いたような気がする。

コメントする